こどもと一緒に世界で学ぼう!

上海在住もうすぐ20年。上海人夫と日中英トリリンガル息子の3人家族です。海外親子留学や上海での日常を綴ります。

まさに2ヶ月前の中国。日本の状況が心配でたまらない・・【コロナウイルス】


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新型コロナウイルスCOVID-19の世界的な広がりが止まりません。

 

3月26日現在で世界の感染者トータル数は471,518人、死者は21,287人に上っています。

つい数週間前までコロナウイルスは中国が抱える問題という認識の人がほとんどでした。

それが今や、イタリアの感染者は今にも中国を追い越しそうな勢いで、死者数はすでに中国を越えました。アメリカやスペイン、ドイツもそれに続く勢いです。

 

これまで、渦中ど真ん中にいた中国は感染者拡大の押さえ込みに成功し、現在の感染者はもっぱら海外から中国に入国した人の「輸入症例」がほとんど。(真偽はさておき、そう報道されております・・)

指定国からの入国者全員に検査を行い、陰性でも2週間の強制隔離を行うなど強硬な水際対策で終息に向けてラストスパートといった雰囲気になってきました。

中国が「一抜け」で世界最初に「終息宣言」をする日も近いかもしれません。

 

しかし、中国の今のこの状況は、経済も、子供の教育も、人々の交流も、ささやかな楽しみも、本当にたくさんの犠牲と我慢の上に成り立っているということをもっと知ってもらいたい。

この2ヶ月、ひたすら耐える日々でした。少しはよくなったとは言え今もそうです。

子供は2ヶ月以上学校に行けないだけでなく、お友達とも一切会えていません。

一人っ子の息子はこの2ヶ月子供同士で遊ぶという当たり前の楽しみを味わえていません。

お友達どころか、私も主人も親兄弟親戚とも一切会っていません。

おじいちゃんおばあちゃんはもう2ヶ月以上孫や息子に会えていません。

それでもじっと耐えてここまで来たのは、やはり大切な人たちの健康を守りたいから。

人と会うことは自分が感染してしまうのと全く同じレベルで人を感染させてしまうリスクもはらんでいるのです。

 

だから、コロナと戦うこの2ヶ月を中国で過ごした私から見ると、今の日本政府の政策や人々の自覚ははっきり言って緩すぎる!と感じてしまいます。

今の日本の状況はちょうど2ヶ月前の中国と本当に似ているんです。

 

当時の記事から中国の感染状況を抜粋してみました。↓ ↓ ↓ ↓

1月11日には「感染者41人、死者1人」だったのが、23日には500人を超えて「感染者571人、死者17人」。2日後の25日には1000人を超え「感染者1287人、死者41人」になった。さらに30日の発表では「感染者7711人、死者170人」だ。特に今週は増加が激しく、30日の感染者は前日より1700人以上増えた。

https://mainichi.jp/premier/health/articles/20200130/med/00m/100/001000c

 

中国:1月25日 感染者1,287人、死者41人

日本:3月26日 感染者1,249人、死者45人

 

今の日本の状況は、2ヶ月前の中国の状況とほぼ一致することがわかると思います。

しかし、中国はこの2日前1月23日には武漢閉鎖を決行しています。

感染者571人、死者17人という状況でした。

つまり、今の日本は、感染者数だけ見れば完全に「都市封鎖」をするレベルを遙かに超えているということです。

 

この頃、武漢から遠く離れた上海でも人々の警戒レベルは最高潮に達しており、

春節という一年で一番家族や友達とわいわい過ごすのにふさわしい日々を、みんな重苦しい雰囲気に耐えながら自主隔離して過ごしていました。

私が見た限り、窓から見える道路には本当に人っ子一人、車一台存在していませんでした。

我が家でも最初の2週間くらいは買い置きでなんとかしのぎ、どうしても足りないものが出てきて初めてスーパーに買い出しに行ったときには、平時なら通報されるレベルの重装備。

 

www.shanghaimorikiyo.com

 

そして家に帰ったら、まずアルコールで買ってきたものをすべて拭き取り、手を洗う前に触ったドアノブなども丁寧に拭き取り、服もすぐに着替え・・という警戒ぶりでした。

これが、2ヶ月前の私たちが、そして多くの中国の人がしていた対策の一部です。

人々がここまでいろいろと我慢して、政府も想像を超えるほどの徹底した強硬政策を遂行して、2ヶ月以上戦った上での今なのです。

もっと言えば、戦いはまだ全然終わっていなくて、少しずつ前進していることを感じるとは言え、日常を取り戻せるのはまだまだいつになるかわからない状況です。

 

それを踏まえて、今の日本の状況・・どうでしょうか・・。

場当たり的(に見える)休校要請や、根拠があるとは思えない学校の再開、K1なんて、最も不要不急なイベントを大規模開催、学校が休みになったからとわざわざ頃なの新たな巣窟となりつつあるヨーロッパに旅行に行く人、3連休の高速道路はどこも渋滞で、桜が咲き始めたここ数日は公園でお花見をする人々の姿が見られるそうです。

 

もう本当に、心配で怖くてたまりません・・。

 

もう一度言います。

今の日本は2ヶ月前の中国と感染者数、死者数ともほぼ一致しています。

確かに日本と中国の政治体制は大きく異なるので、政府が国民に強制できる範囲も程度も全然違うと思います。

でも、少なくとも国民一人一人の意識、というか危機感・恐怖感というか、そういうもののレベルが、2ヶ月前の中国とあまりにも違うと感じるのです。

 

どうか、日本が同じように高齢者社会であるイタリアのような状況に陥ることがありませんように。

撲滅でも共存でも、とにかくコロナの脅威が日常を送れるレベルに押さえられ日まで。

 

世界中で、人々が少しの犠牲を受け入れる覚悟が問われていると感じます。