2022年末、20年以上に及ぶ上海生活に一端ピリオドを打ち、息子の中学受験のため本帰国した我が家。(夫は後から合流予定)
大人になってからのほとんどの時間を上海で過ごしてきた私と、産まれてからほとんどの時間を上海で過ごしてきた夫と息子。そんな「ほぼほぼ上海人一家」が日本に移住、しかも中学受験に挑戦という大きすぎる決断をするに至った背景や、受験準備、引っ越しや移住手続きなど、怒濤の体験をシリーズでお届けいたします。
第2回目の今回は、帰国子女受験界では知らない人はいない、といっても過言ではない。帰国子女アカデミー(KA)についてお話ししたいと思います。
我が家が帰国子女アカデミーにたどり着くまでの経緯は↓をご覧ください
帰国子女アカデミーとは
帰国子女受験のオンラインセミナーで知った「帰国子女アカデミー」。調べてみると英語がメインの帰国子女受験に挑戦するなら受講マスト、と言っても過言ではないほど、受験生から多大な信頼を寄せられている塾だということがわかりました。
すさまじいのはその実績。
2022年度合格者をみると、帰国子女受験の最難関の一つ渋谷教育学園渋谷中学(通称渋渋)の26人全員、渋谷学園幕張中学(通称渋幕)は35人中34人がKA出身というすごさ。
首都圏に8校あり、さらには遠方の生徒向けにオンラインクラスもあります。早速、ホームページからオンラインクラスの体験レッスンに申し込みました。
KAのオンラインクラス「Distance Learning Program(DL)」
入塾テスト
中学受験プログラムのオンラインクラスは体験レッスンの代わりにレベルを測るテストを受けます。
申し込みをすると、日時とオンラインテスト用URLの連絡がありました。
テストとはいえ、オンラインだし、力試しみたいなものと軽い気持ちでいたのですが、実際は2時間くらいかかるかなりがっつりのテストで、しかもその間ずっと息子1人のために外国人の先生がオンラインで見守って(見張って?)いるという徹底ぶり。
どうやら、かなりしっかりした塾らしい・・。
とりあえず夏休みのサマースクール代わりに、ぐらいの軽い気持ちで始めたら火傷するかもしれない・・入塾テストを受けてそんな予感がしたのでした。
そして後日、ものすごくちゃんとした試験結果がとどいて、その予感は確信へと変わったのでした。ちなみにその確信はのちに現実となるのでした(笑)
ベーシックな英語力を養うCoreプログラム
中学受験プログラムでは、Advanced, Upper Intermediate, Intermediate, Foundationsの4レベルに分かれて基礎となる「コアプログラム」を受講します。
入塾テストの結果、息子オンラインクラスである「Distance Learning Program(DL)」のUpper/Advancedクラスに配属されることになりました。
このコアプログラム、授業自体は週に1回2時間ですが、毎日こなさないといけない課題があり、さらに毎週1本エッセイを書かなくてはいけません。(1stドラフトとfinalドラフトをそれぞれ交互に書いていく)
学校の宿題に加えてコアの課題をこなすのは結構大変でした。
学校の宿題が多い日には夜11時過ぎても終わらない、なんて日もあって、学校と受験勉強を両立していたころが一番大変でした。
でも、今振り返れば、毎日やることで着実に実力がついていったと思います。
入試のテクニカルな能力を養うTest Practiceクラス
コアプログラムと並行して受講していたのが、実際の試験問題を解く能力を磨く「テストプラクティス」クラスです。
こちらもコアと同じく週1回のオンラインクラスですが宿題はありませんでした。しかしクラスの中で短いエッセイを書いたり、グラマーやリスニングのテストをうけたりと、実践の力をつけるのにぴったりのクラスでした。
途中からは志望校別の対策コースに移行し、複数のコースを選ぶ場合コアと合わせてかなり密なスケジュールとなります。
息子は2コース受講したため、コアと合わせて結構大変なスケジュールでしたが、入試傾向に即した模擬試験や練習問題にたくさん触れ、入試テクニックを磨くことができたと思います。
そのほかのクラス
コア、テストプラクティス以外にも、試験が近づくとMATHの対策クラスや面接対策クラス、また受験間近にはそれぞれの学校別カウントダウンクラスと、様々なクラスが開校されます。
息子は関係のあるクラスはほぼすべて受講したため、一番忙しかった11月はほぼ毎日、何らかのオンラインクラスを受けている、という状況でした。
息子本人も、叱咤激励する親も、本当にへとへとに疲れましたが、この頑張った日々があったから、第一志望校に合格することができたのだと思います。
帰国子女受験界の"全国模試"KAAT
帰国子女アカデミーの受験対策プログラムではKAATとよばれるオリジナルのテストを3回受けます。
これは、帰国子女受験生にとっては「全国模試」に相当するような、自分の実力を測るうえで非常に重要なテストです。
息子が受けた入塾テストは、このKAATの第2回目としてカウントされていました。
そして9月に行われる第3回目のKAATが、受験前最後のテストとなるため、志望校を決めるために非常に重要になります。
息子がKAを始めたのは7月で、その時点で入塾テストとした受けたKAATの結果は上位25%の下の方、特段よくもなく悪くもなく・・という感じでした。
しかしその2か月後に受けた第3回目のKAATの結果をみてびっくり。
トップ20入り、得点率も66%→87%と飛躍的に伸びていたのです。
たった2か月の受講でここまで伸びるのかと驚きました。
Mathと国語の対策
帰国子女アカデミーでは、単発のMATHクラスはありますが、基本的には英語の対策しかできません。
息子の志望校は国語とMATHの試験もあるため、それらの科目はは帰国子女アカデミー以外で対策しなくてはいけません。
いろいろ調べた中で、オンライン1対1で、かつMATHは英語で授業をしてくれる某塾に入会しました。
授業内容に関しては正直あまり満足できなかったので具体名を出すことは避けますが・・・アルバイトの学生の先生だとやはり少し頼りなく、プロ講師だとちょっとびっくりするくらい高い(その割に授業の内容が・・)という感じで・・。
でも、たくさんの過去問をゲットできたので、それなりに意味はあった、とおもいます;
22年ぶりの本帰国と帰国子女中学受験シリーズ2回目の今回は、帰国子女アカデミーについて我が家の視点からお送りいたしました。
次回第3回は受験校選びについてお送りします。